古民家の記

いつも(!)「古民家改造工事」をしたい・・・誰かさんの代筆で(笑)ミーハーブログをしているkominka(ツマ)でございます。

[田舎暮らしの応援]

 絵本で『おぼえていろよ おおきな木』(さのようこ著)という本がある。「大木に悩まされた男と木」の話でもう30年くらい前の本であるが、印象に残っている。
 ときどき通る家に、大きな大きな木がある。二丈町は「大木」を指定して保護しているけれど、そこの木も指定されていてそれはすばらしく大きな木なのである。
 そこのおばあちゃんと話していたときに、彼女が言われた言葉に感銘を受けたのだった・・・「そりゃ暗いし日陰もあるし、葉っぱも落ちるし。大きすぎて困ることもあるばってん(方言。けれど)、木にも寿命がありまっしょうが(方言。あるでしょう)枯れるまでここにおってもよかち(方言。よいと)思いよりますと(方言。思ってるんですよ)」


 実家に帰ったときある一部分がとても明るくなって、「?」と思ったら父から「“大木切ります”という業者に、切ってもらった。ようなったろうが(方言。よくなっただろう)」と自慢げに言われたことがあった。
 良くも悪くもたいした考えもなかったんで(無関心?)、「ふーん。そうね、このあたりが日当りがようなったごたるね(方言。よくなったみたいね)」と返事をした記憶と重ね合わせて・・・・そのおうち付近を通ると(大きな木が見えるし)いつも何やら考えさせられるのである。


 さきほどの「おぼえていろよ おおきな木」の男は、木に悩まされ続ける・・虫はいるしそれを食べに鳥もくるし、鳥のフンもたくさんだし。暗いしうっとおしいし悪いところばかり。いつも「おぼえていろよ」「おぼえていろよ」とつぶやいては、大木に振り回されるのだった。とうとう「切ってやる!!」と、恨みを込めて切り倒す。明るくて静かで平穏な日々、でも“よらば大樹の陰”で台風の時は風除けにもなっていたし、花が咲けばきれいだったし・・といいことばかり思い出すのだ。そして大きな大きな切り株にすがって泣くのである・・・・すると。なんと!小さな芽が切り株から生えてきているのを「発見」するのである・・・・という「深い」絵本で、まだ図書館にはあると思うので、興味がある方はぜひご一読をお薦めしたい。