わたくしの一番の関心は泣かせるような内容なのに淡々としかも感情豊かに読まれることです・・・こちらはもう涙をふきつつ鼻をすすりながら聞いてるとよ。そのときはもう夢中で聴かせてもらっているのだけれど翌日冷静に考えると「あんな風には読めんばいまだ、まだまだ・・・修行が足りぬ」といつも思うのでした。
「命の大切さ 戦後70年」というテーマでこちらの地域での結婚差別(今もある・・)に泣いた若い女性からのお手紙や『泥かぶら』という絵本(劇であちこちで公演があっている話らしい)、南方で戦死されたお父さんを訪ねる旅に行かれた詩人の川崎洋子さん(関東在住)の詩やあの有名な「生ましめんかな」栗原貞子さんの詩(ヒロシマで原爆にあった夜、豪の中で新しい命が生まれるという詩)そして沖縄戦の話「ひめゆり部隊」の方はガマのところではお話しできない状況だそうですが「白菊部隊」の中山きくさんはまだお元気でお話ししてくださっていること紫陽花や彼岸花(韓国語で「相思華」)にまつわる話などなどがありました。
折しも戦争法案がマスコミも含め論議されているけれど大多数の人が空気のように平和をあたりまえにすごしてきたこの70年間の平和を決して手放してはいけないと、ごまめの歯ぎしりででもつぶやいていきたいと思っているところです。
地元での講演会なので公民館職員にもお友だちがあり一緒に参加した方(現地集合)のドラマ(笑)もあり・・・なんでも志摩の歴史資料館と思い込み、あちらに行っていたとか。お誘いして来られなかった男性は竹中さんの学生時代の幼なじみ、今年はご病気で外出があんまりできないらしく・・・彼女からのお土産(三奈木のかりんとう饅頭)を講演会後にぐるっと回って、お届けに行きご夫妻とお話しできたのもよかったしそして去年の波多江公民館での講演内容を思い出したり。
去年はまるで映画「ひまわり」のような人生をすごされたロシア人女性と日本人男性・日本の妻だった方のつらいお話でもう、涙なしには聞かれない講演だったのでしたが今回も、大刀洗平和祈念館で朗読グループ「祈りの会」の一人の女性の「相思華そうしか」(彼岸花)というエッセイを紹介されましたけれどそれは・・・旧満州でお見合いされた結婚目前のカップルが幾歳月今は90代の男性も80代の女性もそれぞれに独り身になられたけれど宮崎県と三重県に離れ離れに(それぞれ結婚されてありました)暮らしてあったのですが・・・72年たち最後にと老人ホームに面会に行かれた(ご同行された)話を聞いたのでした。竹中さんと学友だった男性の方もそばに来ているのに会うことはかなわず・・・別に恋愛関係ではないと思われますが(笑)みんないろんなことをかかえて平和だからこそ・・・・と。
相思華(彼岸花)というのは花が先に咲きます、花が終わってから葉っぱがでます・・・花と葉っぱは「あうことはない」のだそうですそういえばあの毒々しいまでに(失礼!)真っ赤なあぜ道のヒガンバナ毎年9月のお彼岸のころにうちあたり、田舎では(九州北部がその時期なのかな?)あちこちに見ることができますがそれもなんだか愛しい今年はもう少し好きになれそうな気がしました。
ただの講演会でもこんなにまで文学の薫り高くなるのだなぁといつもいつも感心させられるので、みなさまもお近くで竹中圭子さんの講演会があるときにはぜひ・・・・行かれてみてくださいませ。あの感動をうまくお伝えできなくて・・・・